Emblemの機能解説

 

COVALプラットフォームにおいて中核となるEmblemの機能の解説記事です。

Emblemとは?

 EmblemとはCOVALプラットフォームの中核を担うことが期待される、様々なデジタルアセットの総合的な保管場所となることを目指すプロジェクトです。つまり、単なる暗号通貨の保管場所としてのウォレットを超克し、映像や音声などを含めたデジタルデータ、デジタルアセットの保管場所(COVALチームは、ウォレットではなくボールト(Vault、金庫)と言い換えています)として、機能を果たすことを目指しています。

 特に通常のウォレットと異なる優位な点は、

  • 様々な通貨(Bitcoin、Ethereumなど)を一つのEmblemに入れることができる
  • そのEmblemを一回のトランザクションで取引することができる
  • Emblemには、映像や音声などのデジタルデータも入れることができる
  • これらデジタルデータと通貨を一緒に、一回のトランザクションで取引することもできる

というような点であり、サイドプロジェクトのCOVAL PACKのような応用が可能となります。

 つまり、複数通貨をアレンジメントしてEmblemに入れ、そのEmblemを販売することで、アセットポートフォリオ自体を販売するようなことも可能となるでしょう。

EMBLEMのコアコンポーネント

 Emblemには、上記の図で表されているように4つのコアコンポーネント(中核的要素)が存在します。

Private Blockchain Asset

 プライベートブロックチェーンアセットとは、具体的には、Emblemそのものを指します。このコンポーネントの主な目的は、COVALネットワークの内部において、トラストレスな方法で他人にEmblemsを安全に送ることです。Emblemは、COVALプラットフォーム上に構築されるものであることから、この目的は、コアプロトコルであるLAWプロトコルとそのサイドチェーン台帳により実現されます。

 なお、Emblemの送受信の実装方法としては、アプリケーション経由で作成された各Emblemについて、LAWサイドチェーン上にアセットを作成することによって行われます。従って、状態がholderの場合、通常の暗号通貨取引のように、Emblemをアセットとして他のユーザーに移転することができます。一方、所有権要求トランザクションを行えば、owner状態となり、LAWサイドチェーン台帳上のEmblemアセットはバーンされますが、ユーザーはEmblemに含まれる通貨やデータを自由に操作することが可能になります。

 つまり、データコンテナや通貨コンテナとして利用可能なEmblemとは、LAWプロトコルにおけるUnownedウォレットのことです。

※上記の説明は、実質的にはLAWプロトコルがEmblemの挙動にどう反映されるかという話なので、LAWプロトコルについて理解すると理解が深まると思います。

Public Blockchain Asset

 パブリックブロックチェーンアセットとは、具体的には、COVALプラットフォームに対してパブリックであるCounterpartyプラットフォーム上に存在するサブアセットを指します。このコンポーネントの主な目的は、関連付けられたEmblem Vaultを効果的に取引するために使用される関連のライセンスまたは伝票トークンとして機能することです。この目的は、Bitcoinアドレスで送受信可能なCounterpartyプラットフォームの機能を利用することによって実現されます。

 Emblemを作成、もしくは所有したユーザーは、エンブレムアプリケーションで、このBitcoin Counterpartyのサブアセットをエクスポートでき、そのサブアセットを手に入れた他のユーザーはインポートすることができます。アプリがウォレット内にこのアセットを検出すると、LAWサイドチェーン台帳にトランザクションが生成され、インポートしたユーザーが現在のEmblem所有者として検証されます。このシステムにより、柔軟性が増し、より広いネットワーク(つまりBitcoin blockchain上)にEmblemの可動域が拡大します。なお、このシステムをEthereumネットワークなど他のブロックチェーン上にさらに展開することも検討しています。

Encrypted Data Room

 暗号化されたデータルームとは、具体的には、Emblemに内容されるデータが暗号化された空間に入ることを指します。このコンポーネントの主な目的は、Emblem Vaultコンテンツの内部のブレインでありコアリポジトリであることです。

 Emblemを作成すると、このルーム(clean room)が自動的に作成され、Emblemがその時のEmblem所有者によって管理されます。

HTTP / DAT URL(emblem.id)

 HTTP / DAT URL(emblem.id)とは、具体的にはWebページを指します。このコンポーネントの主な目的は、インターネット上で公開されたWebページとして存在することです。このページは、emblem.idドメインやマップされたDATアドレスを使用してアクセスできるHTTPとDAT p2p Webの両方に存在するものです。

 このページでは、エンブレムのメタデータの一部や、公開されるように設定されたコンテンツ(プライベートおよび暗号化されたもの)が公開されます。

EMBLEMを取り巻くイメージ図

ユースケース

 ユースケースは多岐にわたりますが、例としては以下のようなものになります。

コンテンツ制作者

  • コンテンツへのアクセス制御
  • プロモーションコンセプト(特典、プレゼント、コンテストなど)
  • 特典付き音楽アルバムのリリース(ビデオ、チケットやパスとしてのトークン、アートワークなど)
  • 寄付と支払いの受け入れ(各種の暗号化された通貨とトークンで、Emblemに資金を提供する)
  • メディアファイルにEmblemを埋め込むこと(odeokee透かしサービスを使用)
  • Emblemの中に埋め込まれたリッチメディアポータブルアプリやゲームの没入感
  • ライブチャット(追加のチャットルームをリンクできる)
  • ビデオゲームの在庫アイテムの保管と取引

商売人

  • Emblemに埋め込まれたデジタル製品を販売すること
  • Emblemに埋め込まれたアクセス制限された「ストア」をローカルファイルやP2P Webとして作成する
  • Emblemでの取引
  • クーポン、バウチャー、クレジット、ギフトカードなどを発行
  • 顧客または他の商人(アドホック市場)と対話するためのチャットルーム

一般ビジネス

  • 機密データとファイルを安全に保管し、共有すること
  • インボイスの決済
  • 安全なコミュニケーションとコラボレーション

暗号コミュニティ

  • トークンと暗号通貨の保存
  • EmblemのP2P取引や直接取引
  • Emblem内に他の秘密鍵を埋め込むこと
  • 典型的なマルチトークン暗号通貨ウォレットとしての使用
  • チェーン内での手数料を避けつつ、単一のオフチェーン取引で複数のタイプのトークンと金額を送信
  • ファイルに書き出し、USB メモリに保存してOpenDimeのように使うこと

 IoT

  • 物理的アクセス:ドアロックへのアクセスなど、IoTネットワーク内のイベントのトリガとしてEmblem(またはその中のトークン)を使用すること
  • マルチファクタ認証(MFA):アクセストークンとUNLOQなどのサービスを組み合わせることで、IoTは複数のセキュリティ層を持つことができること
  • 獲得と支出:接続されたデバイスに対してアクセスのための料金を要求すること
  • IoTネットワーク内で追跡可能な活動に基づいて獲得すること

身元確認

  • 報酬トークンと支払いを受け取るユニバーサルIDとして機能すること
  • あなたの集合的アイデンティティアセットを保存すること
  • オンラインサービス認証
  • 旅行パスポート
  • 送信可能なパスワードマネージャ
  • 自動化された方法であなたの確認されたアイデンティティーを活用するアクションを誘発するためにOraclesに接続すること(つまり、死亡時に、不動産プラン/ウィルの継承資産を出す、または生きている意志の指示を検証する)

エンタープライズ

  • 一時的な目的のための安全なコラボレーションのための完全なデータクリーンルーム(すなわち、企業の合併/買収、従業員のオフボード)
  • 永続的なデータクリーンルームでのサプライチェーンに敏感なデータ共有(消費者の需要、コストの内訳、資産の共有)
  • 企業内の様々な役割のための隔離されたデジタルボールト

 

公式サイト参考リンク